一都説・二都説論争について

 

  管理人のはなちゃんです。ここでは、一都説・二都説論争について、管理人なりの考えを書いていきたいと思います。「そもそも、一都説・二都説論争って何?」という方のために説明すると、Wizardry#1,4に登場するトレボーの城塞都市と、#2,3に登場するリルガミンは同一の都市なのか、それとも別の都市なのか?という論争のことです。同一の都市だとする考えを一都説といい、別の都市だとする考えを二都説といいます。#2,3では、舞台となっている都市がリルガミンだとゲーム内ではっきり書かれていますが、#1,4では地名に関する記述はありません。原作者であるロバート氏もアンドリュー氏も、どちらが正しい説なのか言及していないため、Wizardry好きの間ではたびたびこの論争が起こってきたそうです。
  ここでは、ゲーム内で確認できる情報と、それぞれのマニュアルに載っている情報を根拠として考察し、エセルナートの設定に関しては無視します。あれはTRPG版を作った日本人スタッフのみで考えた設定であり、原作者は関わっていないので…。それと、最初に言っておきますが、管理人は二都説を支持しています。


Wizardryシリーズの時系列について

   PC版をはじめとして、様々なプラットフォームで#1のキャラクターを#2へ転送することができ、#2は#1をクリアした強いキャラクターで始めること前提の難易度となっています。この時、転送したキャラクターのレベル・年齢・ステータスは変わりません(FC版など一部のプラットフォームを除く)。加齢していないので、#1のエンディング後から1年以内に#2の冒険が始まることになります。
  #3では、#2でリルガミンを治めていたマルグダ女王の曾孫であるベイキ女王が登場することから、#2のエンディング後から80〜100年程度経過していると思われます。
  #4では、ワードナの迷宮がすっかりリフォームされていること、王制が廃止されて評議会制(議院内閣制)になっていること、#1でワードナを倒したソフトークオールスターズのメンバーがまだ現役で戦っていることなどから、#1のエンディング後から数年〜十数年程度経過していると思われます。


もし一都説が正しいなら?

  ワードナはトレボーからアミュレットを盗み、町外れの迷宮にモンスターを召喚して数多くの兵士を葬っています。リルガミンには、「リルガミン出身でない者から、リルガミンに住む者を守る」というニルダの杖の加護があるので、ワードナはリルガミン出身ということになります。これは、#4のマニュアルに載っているワードナの手記によれば、ワードナは昔トレボーの宮廷主席魔術師だったそうなので、おかしくはありませんね。ですが…
  アラビク王子とマルグダ王女がトレボーと血の繋がりがあるということになり、
・ダバルプスがリルガミン王家のほとんどの人物を殺害
・アラビク王子が伝説の騎士の武具を探しに旅立ち、全てを手に入れて帰還
・アラビクとダバルプスの戦い
・マルグダがリルガミンの女王になる
  これら全ての出来事がたった1年の間に起こったことになってしまいます。王制が廃止されて議院内閣制になり、その後再び王制になって、元王族のベイキが女王になる、というのも考えにくい話です。


やっぱり二都説!

  二都説が正しいとするならば、トレボーの城塞都市には特に加護がないので、ワードナの出身がリルガミンでなかったとしても問題ありませんし、ダバルプスを巡る一連の騒動が#1以前に起こった出来事だったとする考え方も出来ます。王族であるベイキが女王になるのも当然のことです。


最後に

  PS版・SS版・Win版で、#1〜3が「Llylgamyn Saga」、#4,5が「New Age Of Llylgamyn」、SFC版(NP版)で#1〜3が「Story Of Llylgamyn 」というタイトルで纏められていること、それぞれのオープニングムービーを見るに、これらを作った日本人スタッフはTRPG版の設定をそのまま使っていることが分かります。原作者が関わっていないこの設定を公式設定として受けとめるかどうかはプレイヤー次第ですし、二都説が絶対正しい意見だとして押し付けるつもりはありません。原作者が、「一都説・二都説論争?あ〜あれね、一都説が正しいよ。」とでも言ってしまえば、上記の考察も無意味ですし。こんな風に色々妄想を膨らませることができることも、Wizardryシリーズの魅力の一つだと思っています。

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